製造業の業務プロセスを守るようにするには。

仕事のプロセスを見直すことは重要です。マニュアルとは少々異なるものです。マニュアルよりもっと大きな手続きを対象としたものと思います。

 プロセスは手続きを記載して、順序立てて遂行できる様に記述したものです。

 関係部署にはそれぞれの役割があり、その部分部分にて決定する条件が関係しています。

 このプロセスが社内で規定されている必要があります。

 製品開発にて過去の設計図のコピー風土がはびこり、異なる部分を修正すれば良いという事になると、部署間の正しいタイミングでの調整が行われずに、大きな問題となることもあるでしょう。

 プロセスの規定は、仕事の効率化にも貢献し、組織における重点指向の変化によって、規定も見直しが必要です。

 しかし、紙に書かれた規定の場合は、規定の見直しそのものも、改訂のプロセスとしてしっかりと運営されていた様に思います。記憶に留めようとし、不安があれば文書を探すことを必ず行っていた。

 デジタル化され規定がサーバーに保管されるようになった今日では、日常的に規定が目に触れることが無くなっているのです。ここに問題が起こっていると思います。サーバにあるとだけ知っていれば、規定を記憶に留める努力をせずに、必要な時に見れば良いとの考え方になってくる。

 プロセスは、その手続きの内容についても規定がされるものです。どの様なことをどのように判断をし、どんな形で結論を出すかが規定されているはずです。

 つまり思考の順序を定め、仕事の取り掛かりが悩まずに着手できる。そして進め方が共有されているものになります。

 関係組織のどこかの部署が、自分たちだけで勝手に決めたという事になると、規定違反であるし、そもそも組織の役割認識が疎かになっていることの表れです。プロセス規定がサーバーに保管される事により、積極的に見ようとしなくなっています。

 このようにプロセスそのものも知識と言えます。そのプロセスも改善が進んでいく必要があり、ワークフローのようなシステムでは、柔軟性が不足すると思います。また、ワークフローの中にはプロセス規定がタイミング良く登場することが必要です。

 どのくらいワークフローシステムが世の中に広まっているかは承知していませんが、あまり受け入れられていないのではないでしょうか?

 しかしながら、IT化の拡大により手続きだけを守るだけの仕事は、今後も減っていくと思います。スピードを考えるならば、手続きを変更しなければいけないことが多いと思います。

 プロセスは規定されている必要がありますが、柔軟に改善され、組織間で、迅速に変更したプロセスを実行できることが必要であると言うことです。

 そのためには、プロセスを規定した理由が重要になります。その理由とては、ミスの防止、上司の承認手続き、コンプライアンスの確認などです。

 このような手続きに関する部分がIT化され、そのシステムの中で保証できるようになれば、プロセスの規定は修正されるものです。

 プロセスの中には業務推進上の問題が絶えず発生します。その問題を記録することも価値があります。

 プロセスの規定の中での判断をどのように行うかに役立ちます。

 そして、判断の事例を蓄積することは、判断の指標が変化したり重みが変わったりすると結論が異なることを意味しています。また、もう一つの重要なことは検索です。

蓄積された情報を瞬時に欲しいことだけを検索表示して欲しいものです。自分が欲しい情報を検索表示するようにするには何が必要かを考えて見てください。

弊社では、その点を強く意識してCKWEB2の開発機能に織り込みました。どのような方法かはこちらに開示していますので、ご覧ください。

 このような内容までのプロセスの規定と検索機能ができれば、仕事の生産性は向上すると思います。今後のIT化は規定の遵守と規定変更のシステム的な柔軟性が求められている様に思います。

目標設定と業務プロセスの共有化と率直な意見交換のできる組織運営を

新年に目標を立てる人は多いと思う。なぜか、新年になると時間をリセットできる気がする。毎年目標を立てていることはしない。どうもある程度の目標達成に至るには10年は必要な気がする。私は立てる目標が高いことをする傾向にあるためである。

 目標達成は自己の意欲だけである。他者は誰も手伝ってはくれない。自分一人でやり遂げるつもりでなくては、達成は難しい。それに立てる価値はないだろう。自己実現そのものである。目標は自分だけの中に留めて立ててもダメ。他者に目標を宣言しなければいけない。

 個人的な目標達成も3人でやる。禁煙 昔、元日に3人で禁煙を誓い開始したことがある。それまで3回チャレンジしてできなかったが、初めて喫煙者3人で、禁煙を開始した。これはお互いを牽制することと、もう一人のチェックを感じることにより、自分だけが守れないことは嫌だということで、1ヶ月後に確認し合い、3ヶ月続いた。そして、そこから、必死に禁煙をチェックし合い、とうとう、3人共、禁煙できたのである。あれから16年が経ち、3人共に完全にタバコから縁が切れたのである。二人だけで行ったら、妥協し合って達成は出来なかったと思う。三脚はどこでも立つものだ。

 目標を何にするかは、それは、これまでの積み重ねの結果として決められる事だと思う。単に思いつきのような目標は、その実現は難しいと思う。やはり、長い間、こんなことがやりたい、こんな姿をになりたいとか思っていなければならない。

 企業で目標達成するには、その推進組織も3つで構成する。必ず利害関係の組織がある。会社としてやらねばならないことを実現するには、公平なジャッジメントをする組織をその目標達成に加えるべきだと思う。困難な課題を解決するには、最低でも3つの組織以上で、その課題解決を推進すべきである。2つの利害関係だけで進めることは、うまく進まない。

 目標を決めたらプロセスを練らねばならない。しかし、多少なりともプロセスを見つけていなければ、目標は立てても達成は難しいだろう。ここで、目標とは、達成可能性の高いこととするのか、達成の可能性も憶測できないことでも良いのか、どちらにすべきかという疑問が生まれる。でも、そのように考えた時点で、目標は素直な決定から外れている事になる。目標は自発的な掲示が良いと思う。他から決めることではない。素直に決めて必死にやり遂げることだ。特に若い人にはそのようにあって欲しい。

 企業の中においても素直に決めることが重要である。どうでもいいと思う意見に惑わされずに企業が意思決定できなければ、おかしな方向に向かってしまう。これがなかなかできていないのではないだろうか。目標は決めてから、達成できなければ、その過程が無駄になる。以前も取り組んだがうまくいかなかったという意見は、言うに恥ずかしいことと思うことだ。そうでなければ、先へ先へと目標が見つけ、企業の活動が高いレベルに到達しない。

生産技術の本を出版しました。”トヨタの製造現場はなぜ最適なラインをつくれるのか”

利益を出し続ける企業の生産技術はココが違う!

ものづくり企業への就職を目指す若者の勉強に役立つ。

企業の管理者や経営者が知っているべきことをまとめ上げた書籍です。

システムエンジニアの方に必要なものづくり実務知識です。

ものづくりの考え方を中心に毎日記録したメモを整理し、体系化したものです。27年間のメモの成果を本にまとめたものです。

製品開発のプロセスにおける生産技術や製造部門との関わり方、役割について多くのトヨタの取組を解説しています。

14年間の電気、機械、重機のものづくりコンサルタントの中で、業務の進め方や役割認識が問題である多くの企業に接してきました。

結局、トヨタ生産方式のテキスト本を読んだだけでは、理解できないことが世の中には説明されていないと感じました。

現場の観察は重要ですが、なぜ、現場を観察する必要があるのかを理解されていない経営者やエンジニアや管理者の多くの方にお話をしてきました。

トヨタ生産方式がすぐにマネできない理由は、その方式を必要とした背景理解が不足していることだと思いました。

トヨタ生産方式でよく使われる言葉だけを語り、いかにも分かっているように、あるいはできているように考えてしまうことは何故おこってしまうのだろうか

自動車と私達の製品は違うから、同じようにはできないという意見も多く聞かれました。

今日のIT技術を用いると、もっと進化した生産方式が完成できると思います。ドイツのように進めることも良いと思います。

古き思想も重要で、更に、今日的な技術やグローバル環境を前提とした新しい思想も必要です。

ものづくり=生産管理=在庫管理ではないことは皆さん良く理解されていることと思います。しかし、これを中心においた生産では、管理だけのものづくりになってしまいます。

ものづくりには、ものを作る人の心や意識など、姿勢が一番重要です。1人でものを完成させる職人であれば、全部をしっかりと行うはずです。

しかし、組織でものづくりをする場合に、職人のような責任感のその範囲を、自分の組織の役割の中だけに閉じ込めてしまう習慣が生まれてきます。

その習慣はやがて、先輩から若者たちに伝承され、悪しき企業風土となっているならば、大きな経営的な問題だと理解していただけると思います。

このようなことから、人や組織の役割と関係組織との関わり方、仕入れ先との関係など、広い視点で、働く人の心や意識を展開するために、考え方をまとめて出版をしました。

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