メモのツールの不便さを解消して、自分の知識の記録をする方法

メモアプリの使い方と問題点

これまで、いろいろなITツールを使ってメモを書いてきた。どれも満足のできないやり方であった。その失敗例を紹介したい。
 メモをスマホの良くあるメモアプリを使って記録した。これは、日付もタイトルも自由入力であり何でも書ける自由度が高いアプリであった。メモを全文検索もできるので、数文字の入力で候補が絞られるので便利であった。しかし、問題は、メモを分類できないことであった。分類機能は必要である。KJ法のように。
 ある時から、新聞の電子版を購読し始めた。毎日必ず読んでいて、その時に知ったことをアプリに保存を始めた。その理由は、それまでのメモアプリでは、新聞の記事内の写真が保存できなかったからだ。この時から新聞記事が、分類をつけて記録できるようになり今でも継続している。しかしこのアプリで困ったことは、自分の意見や考えを、その記事について記録が見えやすい場所に書き加えれないことであった。記事のタイトル欄に付け加えて、意見を書き込んでいるが、その意見は元々の記事のタイトルがどのような文であったのかが全く分からないので困ってしまった。Webの記事も同じ問題がある。

メールやチャットの問題点

次はメールでの配信文書の記録。メールで届く内容で、イベントの日時案内、情報の提供、知り合いからのメールに記録したい事が多い。その中でメール文中にURLが記載された記事がキチンと記録できない。URLを開いて、中身が記憶にだけあって、もう一度見たいと思った場合は、URLをお気に入りに入れていた。しかしこの操作は時としてやり忘れ、頭の中で、あの人のメールに案内されていたように思えるという薄い記憶を頼りに、受信メール一覧の中を探し回る。本当にストレスの高い行為である。お気に入りも、雑然としてゴミになってきている。


 更にメールは、何回かのやりとりしたことが見つけにくい。差出人名で探すのが一番だと思っているが、次に、その中から該当のメールを見つける事がストレスである。件名が、同じものがいくつもあり、これは、実は、返信の際に件名との無関係な内容を含めてやりとりするからである。もはや、一件づつ開いて読むしかないという原始人のやり方に戻っている事が腹立たしくなる。
 以上がテキストをメインとするメモアプリを使っての課題である。

文書作成ソフトの問題点

自分で書いた報告書など一つのテーマに関して、まとめた文書は、報告後は自分のPCに保存され、後にクラウドの有料サーバに保存するように変更した。しかし、これはアプリ依存した文書を保存するので、アプリ横断的な検索を行ったとしても、ファイル名しか対象とされない。この場合もいろいろ考えたことがファイルの中に閉じこめられてしまい、ファイルを開かなければ欲しかった考えを見つける事ができない。同じくストレスのある作業となっている。更に、クラウドサービス会社によっては、MacとWindowsのファイルは共存できないなど、困った問題がある。

必要なことは色々なアプリやサーバにあるメモを一体として扱える

自分のためのメモもあれば、会社でのメモもある。これらのでメモは、タイミングが来るまで、思考を暖め、個人の記録として分けて保有したかった。ところが、この区別が、明確に出来なくなってきたのであった。
 メモは次第に合流し、また、分岐して異なる目的の中で扱われる。その間に新しい発見があり、そのことの説明にも用いられることになる。メモを探すことができないことが問題である。それも思い出せないメモをである。
 結局、いろいろなアプリやサービスが氾濫してしまった今日では、どこにでもつながる入口と仮想的に集合されたイメージによるメモ環境が必要だと考えたのである。

製造業での技術の蓄積検索の問題点と解決法

創造性に使われるKJ法のプロセスを残せていない。

商業用途の検索は仕事には使えない。時間の無駄であるが、他に代替方法がないから、やむを得ず使うしかない。使わないよりも探す時間は短くて済むからだ。それでも、別な方法がないのだろうか?といつも思っていた。
 昔、川喜田二郎先生が考案したKJ法であるが、企業の中でも、今でも使われている。一つのテーマについて、多くの意見を出し合い、その結果をいくつかのグループに層別し、テーマについての結論を見つける手法である。
 この結果は報告記録されるが、そのカードは輪ゴムで束ね、いつしか捨てられてしまう。そして、いつかまた同じようなテーマを違うメンバーがKJ法で行うことになる。思い出す行為は何回も繰り返えされるのである。このストレスは大変なものだ。
 環境の変化や技術の変化で、同じテーマであっても、異なる結論がまとめられることもある。しかし、記入したカードの8割が過去と同じであり、10人が半日かけて40時間の工数を使ったならば、過去のカードを利用できる場合には、10人で1時間で結論が出せる可能性がある。
 チームでアイデアを出し合い際でも、最後に残った結果以外は破棄されてしまう。
 或いは、原価低減活動におけるものづくりのコストを減らすアイデアも、効果の大きなアイデアだけが採用されて、他のアイデアは捨てられてしまう。原価低減活動は、実際のものを見ながら行うことが多い。この場合、形やサイズを変更すれば安くると分かっても、生産設備の改造ができないので、そのアイデアは却下となることもある。

特徴点記述法のメリット


 ものができてしまった後の原価低減は難しい。本来、この原価低減アイデアは、次の製品設計で織り込まなければいけないアイデアである。しかし、チームが異なる、しばらく開発の計画がなければ、忘れ去られてしまう。このようなせっかくのアイデアが企業の中で継承されないことが多いと思う。
 このようなメモはどこに記録できるだろうか?PCでテキスト作成ツールでメモを書いても、社内で共有は難しい。ファイルの置き場のフォルダ階層を、探しすのは面倒であるから守られない。個人のフォルダにファイルを保存するくらいしかやらないだろう。
 どこに置かれていても、原価低減アイデアが繭の糸のように引き出すことができなければならない。このようなことが可能になるのが、特徴点記録法なのである。

ものづくり知識の記録を製造業の重要な資産とする為の方法について

人は目に見えたことから思考する。

人はどのように物事を考えるのか?目で対象を観察することだ。対象は書類やディスプレー、スマホ、物、景色なんでも対象だ。
その対象に対して、考える。これをメモすることが重要。
 どんなドキュメントを如何なるフォーマットで作成しても、見ている目は点の集合の像である。網膜に.pdfなどの拡張子は無関係。
したがって、スマホ、ディスプレーのスナップショットを撮ることが、見ている目の象に近いはずだ。見ている目は、100ページの文書を同時に見ているわけでなく、欲しい対象はその見ている対象の部分でしかない。残りの99%はその考えに無用である。
 人は、複数の対象を見た結果として、一つの考えを捉えるものと思う。
 それは同じ文書内の複数であるし、あるいはそれぞれ別な文書の複数である。このことが記録できれば良いのである。人の社会における仕事とは何かということも考えなければならない。
 何かの目的の為に、どのように考えて、どのような結論を出したかを、関係者間で意見を整えることとなるのでは無いか。関係者が企業の中だけであったり、他の企業の人であることにおいても、同じである。この関係者間の利益が双方で合致できれば、話はまとまるので、その合致点を考えることをするのだと思う。

非定型業務には特徴点記述法が必要となる。

このようなことが文書になっているのである。つまり、文書は使い回しができることは本当の仕事には少ないのである。本当の仕事とは定型的でないことを言う。
 では、ファイルと言う単位はなんだ?ただ、コンピュータが管理しやすい単位でしかない。何十年もだ。人が使いやすい単位にコンピュータが合わせていく動きが何故無いのか?更に、ホルダーとはなんだろう?ネットサーフィンというだけでなく、PCの中での物探しに明け暮れしている自分の時間を無駄だと思わないのは何故なんだろうか?紙の場合はバインダーの整理を中を見ながら行なって、バインダーの名称も変更することをじていたと思う。
 そこで、特徴点という有利なことが出てくる。
目で見たことを関係づけながら、その文脈を記録する手法である。
 これは、ユーザの一番表面に機能が存在していれば良い。特徴点→目(絵)→保存(特徴点+絵)の順である。
「特徴点+絵」が人に意味のある単位であると思う。
 次に必要なことは、この「特徴点+絵」がいっぱいある中で、自分の欲しい「特徴点+絵」をどのように見つけるかについてである。
 この「特徴点+絵」がどのような分野についてのもであるかは、個人、組織、企業、地域によって様々である。年齢によっても違いがある。
 そのような中で、共通の概念としては、グローバルな分類によらざるを得ないが、細かすぎる分類は、逆に、ホルダー階層を繰り返しパズルのと同じことになってしまう。
 川喜田二郎先生がフィールドサイエンスと呼んだ野外科学を今日でも人は続けているのだと思う。見ることは本当に大事なことで、それを研究室に持ち帰リ、科学的なアプローチをしたい。そして、川喜田先生のKJ法をIT技術で発展させたいと思います。

生産管理の要諦はものと人の座標と時刻をIoTで捉えることから始まる

ものや人の位置座標をIoTで取得すればDXは進んでいく

弊社の特徴点記述法は空間座標にデータを記録する方法である。写真や文書などの用紙サイズの中での座標値は例えば、用紙の左上の角をx,yの座標原点としている。これは、その用紙におけるローカル座標である。この紙が一旦、部屋の中のどこかに貼られた場合は、その部屋の座標空間内にの空間座標として紙の位置関係はワールド座標として決定されることになる。
 私達の居る場所もGPSから緯度経度をもって特定できるように、ものについても例えばRFIDタグが付いていれば位置情報を取得できるようになってきた。ものの存在位置が地図の上で表示できるようになると、次に期待できることが増えてくる。

生産管理にはものと人がどこにいついるべきかの計画がなされていることが必要

 それは、ものともの、ものと人との複数の組み合わせが、ある座標にある時刻に存在したことから、何が起こっているのか、起ころうとしているのかの予測ができるようになる。ものや人のそれぞれは、計画をもって移動するのであるならば、その状態が計画通りであるのか、遅れや進み具合の状態判別も行うことができるようになる。もの存在が得られると、次に、そのもの自身から情報を得たくなる。ものを見ると、それに関する情報がどこにいても取得できるようになる。生産管理システムにはこのような計画情報を保有していないことが多くある。

計画と実績の違いを要因とともに記録することが必要。

 ものづくりにおいて、在庫管理は大事な業務である。ものは、人の手がなければ絶対に移動することはない。しかし、材料や仕掛品は、どんなに置場を定めても、置き場に標準在庫以上に置かれてしまうことがある。在庫数は見れば分かるのであるが、知りたいことは何故、この置き場にこれだけの在庫が置かれているかの理由である。置かれている理由には、今日中に次の加工に運搬される予定、材料欠品で仕掛品のまま、1日以上放置されているもの、加工不良で手直しを必要とするもの、などである。この理由毎の数の推移がわかれば、今、生産工程はどのようになっているかをネットワークを介して知ることができる。ものは、自ら、理由を語らないので、現場がこれらの情報をRFIDへ記録をすることで、加工の流れの中の状態が、人に聞くことなく把握できるようにできる。これは、ものの位置情報がものの固有番号単位に把握でき、そのものの計画情報と比較することで、更に、今後の計画を再編成することができる。

 生産管理は、ものと人の位置座標と時刻を用いることで、計画と実績と予定を掴めることができる。

 空間座標にある文書や仮想モデル(3次元モデル)も、ものとして扱うことで、目で見ている空間内にある文書やものや人から、名前だけではなく、欲しい情報が取得できるようになる。ものと同じく、座標と作成時刻によって文書内の情報は、より細かく、経過的な背景思考を取得できるようになる。

ものと人の座標管理によるサプライチェーンデータ管理について

弊社の特許文書を参考にしてください。

製造業のデジタルトランスフォーメーションに必要なこと。それは思考や議論のプロセスのデジタル化に尽きる。

DXのデータ連携はデータ粒度まで精査できていなければ無駄な工数を生み出すだけ

情報システムを開発していると、そのシステムで利用されるデータの項目名称は重要となる。データの項目名称について、データのタイプや桁数などを定義することになる。そしてデータの項目名称同士の関係性を決めることが必要になる。多くの情報システムは、ある特定の分野を対象とする機能として開発され利用されている。その結果、企業内には、多くのシステムが構築され、今日まで、システム間のデータ連携をいかにして実現するかに大変な苦労をしている。
 さて、このようなシステム連携は基本的に可能なのであろうか?実際には、連携と言っても、どうしても自動処理ができずに、人の判断で処理を加えてから、別なシステムにデータをインポートするようなことが行われているのではないだろうか。例えば、間にEXCELのマクロなどが介在したりしていないだろうか?。そして、このマクロ担当者が異動して困った事はないだろうか?

本来、製造業の業務には非定型な仕事が多くある。それを忘れてはいけない。

決まりきった仕事の処理をシステム化したものから、徐々に、新しい着眼点を得るために人の判断に頼る事を前提としたシステムの構築に進展してきたからである。当初の機能では不十分で、機能を追加して改造を行ったシステムもある。
 本来、私達の仕事は非定型である。定型であるというものであっても、多くにバリエーションを保有した集合体になっているはずだ。非定型の仕事を自動化するとした場合には、どんな事を考えなければならないだろうか?いきなりAIでとはならない。

DXには緻密な管理レベルを目指したデータの粒度を決めることが必要。

データの粒度は管理を高める力があるならば詳細化されていくだろう。専門と一般では、分野の多さも異なるだろう。多くの分野を扱う企業では分野の階層も独自の体系になる。より緻密な改善を継続する企業のデータ項目は、他社とは異なるだろう。このような異なることが当然な場合に情報システムは一般化した仕様にての開発が困難で、市場にて販売される事は少ない。結局は、企業独自の開発にならざるを得なかった。

デジタルトランスフォーメーションに利用できるデータモデリング

帳票、フォーマット、形式ということを考えないことが必要だ。人の思考に元々は存在しないことであり、創造性の邪魔になるように思えてならない。紙に自由記述しながら、仕事ができるようにならないものかと考えたのである。
 ・QPPモデル
 ・課題ー知識ー判断の関係 これについてはCKWEBにて詳細説明をします。
 ・SQCD
 ・特徴点記述法
を用いて思考や議論のプロセスをデジタル化できると考えて研究を行なっている。
 異なる事業を行う企業間でのクリエイティブな連携をするにしても、既存のデータは当然連携ができない。自由な活動をIT技術で行うならば、何らかのルールは必要であるが、そのルールは、今までにはないものである。ものづくりの隆盛は今後ますます極端な状況になるだろう。その転換に向けて、人の仕事の記録をいかに実現するかを考えてたい。