製造業の設備設計における承認図検討業務へのCKWEB2の利用例

Spread the love

承認図への特徴点記述法による意見の書き込み

設備の設計での利用方法について解説する。設備の設計を行う場合は、お客様から仕様書を受け取る。仕様書は、どこまで細部にわたって記載されているかはまちまちである。標準的な設備であれば型式や台数で良いだろう。しかし、設備を新たに設計製作する場合は、機能、ワークの大きさ、重量などの情報、機能の要求精度、加工のサイクルタイム、安全対策、価格、納期などが記載される。
 設備の設計を請負う企業は、この仕様書とワークの図面を受取る。相互での確認を必要とすることは、要求機能と精度である。これによって、設備の基本設計が異なってくるためである。これを確認するには、その設備での加工後の要求を、投入するワークの図に特徴点を記載して記述すれば良い。そこに作られた特徴点が要求である。その引き出し線の頭に書かれた要求精度にて、相互の企業は容易に確認することができる。イメージ図を加工後の図面を用いることで、仕様書、図面などの複数の紙による伝達のわずらしさから解放される。

メールによる承認図検討よりも優れている点


 今までメールで伝達が行われることが多いが、メールの本文と添付された図では、メールを書く人も、受け取る人もメールと添付の図を繰り返し見なければならない。或いは、図面を紙に印刷を行い、その図面に手書きでメールの本文にある要求と精度を追記することも行われるだろう。ならば、最初から図面に要求と精度を書いておき、それをIT技術で共有すれば簡単である。これが弊社のckweb2 システムの基本コンセプトである。
 図面に一体に記載された要求と精度については、相互に意見交換が行われる。遠距離や海外の場合はインターネットによる意見交換が必要となる。ものを見ながら、漏れなく確認し合うには、そのものが共有されていなければならない。
 現状のWeb会議にては、まだ、資料を見せることだけであり、その資料についての意見は、その場で消えてしまう音声である。時差のある場所、都合が合わない場合のコミュニケーションをどのようにスムーズに行うかを私は考えた。
 資料そのものに相互が直接意見を書き込めるようにしたのである。特徴点により意見のある場所(座標)を明確に指し示し、そこに内容を記載できるようになっている。まるで、時差会議のような機能である。

議事録の廃止と設備設計・製造知識の蓄積

 一旦、共有された図面と要求は、その中に変更を要する項目も出ることもある。その場合、リアルな会議では即答できずに、後日回答が行われる。これでの回答は、日程が遅くなるだけでなく、理解不足から、再確認を行いメールで回答することになる。このような些細な手間がストレスとなっている。メールの数も増え、図面も修正されたりで、管理する文書が増えていく。このような場合でも特徴点に要求内容や変更内容を登録するだけよく、議論の対象は、共有された1つのイメージ図であり、更に、その中に記載されていることが議事録そのものである。
 このような使い方で、納期や価格についても特徴点にて議論の調整を行なっていく。仕様書の合意が終えると、機械の設計図面を作成することになる。この設計図面も最初は構想図が取り交わされる。この構想図をイメージ図として特徴点を作成しながら、リモート時差会議を行えば良い。次に設備設計の承認図が交換される。 
 これについても、承認図をイメージ図としてckweb2 システムにて共有し、特徴点を作成し意見調整を行う。このように、相互に紙の文書でやり取りする仕事の生産性に比べて、複数の文書の見比べ、ファイルの探索、内容の理解し直し、経緯の確認など考えること以外に使っている多くの無駄な時間を無くすことができ、かつ、決まったことが完全に共有させるメリットがあるのである。このように設備の設計においても、その業務のやり取りが記録されるため、次回の仕様書作成や設備設計において、繰り返しの同じミスのが無いように遂行できる。
 設計を製作する企業が別な場合でも、設備の承認図と部品図と加工図をイメージ図として登録することでコミュニケーションがスムーズに行うことができるようになる。


Spread the love