知識体系の言葉マスターによるものづくり知識の記録法

Spread the love

ものづくりの事例を上位概念の言葉マスターでまとめる

 
 どんなに多くの事例を述べられても、上位概念なくしては、知識の活用や転用ができない。その為に、知識の蓄積には言葉マスターを用いた上位概念の記述ができることが必要なのである。インターネット世代がものづくりの仕事をブレークスルーすること、イノベーション的なものをグローバルに提供できることの基盤として、言葉マスターからなるものづくり知識の体系的な蓄積を武器に企業を牽引することを期待している。

競争に打ち勝つ開発力は技術の蓄積から


 今、改善だけではグローバルな競争下では勝つことができない。改革するスピードが生き残りの条件である。ものづくり企業は今行うべき改革とは、圧倒的なスピードと効率性で新製品の開発を行うことだと言える。


 時間とマンパワーに依存した労働集約的なビジネススタイルではなく、少人数で超短期に製品の開発を行う仕組みを持ち得ていることが必要である。アウトソーソングを無くして、自社完結型ですべての構成品と製品が生産できる力を持つべきである。その上で、コアコンピタンスを明確化しなおすことである。


 ものづくり企業においてコアコンピタンスは新製品の開発力である。開発力とは単なる設計だけではなく、どのような製品をどの地域でどのようなサプライヤから調達することがQCDの最適化となるかを決定できる力を持つことで、それがこれからの製造業のコアコンピタンスになると考えている。そのために、IT技術による技術の蓄積は必要条件である。これを持たないものづくり企業は生き残ることはできないだろう。

技術の蓄積の基本方式について


 では、知識はどのような方法で記述する方法が良いのであろうか。巷には知識の記録方法として、ドキュメントをそのままデジタル化し、そのドキュメントに検索の為のタグを付与するシステム、ビデオ撮影し、動画で作業方法を記録するシステムなどが紹介されている。


 しかし、これらのシステムには上位概念が定義できない。また、言葉のマスターという機能がない。したがって、知識を記録することはできないシステムと言える。知識はテキスト文書を読んだだけでは、理解ができないために動画を用いている。


 つまり、知識を理解するには現場が必要である。ものづくりの現場とはそこに設計図や生産ラインや部品がある場所である。このような現場にいつでも行けるわけではないので、現場を仮想的に表示することが必要となる。そこで、知識を記録する現場として3DCADモデルを用いた方法にその実現性がある。

3DCADを用いた技術知識の蓄積方法は弊社の特許となっています。詳しくは、こちらからお読みください。


 今日、設計も設備も生産ラインも部品も3DCADモデルで設計される時代である。その3DCADモデルどおりに現物の物が存在している。この仮想的な現場である3DCADモデルに言葉マスターを用いた知識の記述をすることは、コンピュータの容量以外にその記憶限界はなく、優秀な知識記憶媒体といえる。映像はその仮想的な3DCADモデルのアニメーションである。5Gに期待している。また、現場の音は予測シミュレーションで生成する時代も到来するであろう。


 いずれにしても、人は具体的なものを見ないとその知識が記憶できない動物であると思う。子供が段々と物を理解できるプロセスはなんとなく同じものであるということを身につけることにより、全く同じ形(形状)でなくても特徴が同じであれば、犬か猫とを理解をすることからも分かる。私は脳科学の知識はないが、知識をためる形は、子供が知識を身に付ける方法にヒントがあると考えている。その方法が、一番人が理解しやすく知識を成長させるベストな方法であるのではないだろうか。
 


Spread the love