システム手帳を使い出して何十年も経過し、携帯のメモアプリやスマホにメモを書くことも、かなり早くから始めてきたのであるが、未だにシステム手帳も使っている。システム手帳の使う場面は、会議の時だけになっている。どうしても、キーボードを打ちながらでは、会議に集中できないからがその理由である。ブラインドタッチでも、会議は絶対に紙にメモを書くことにしている。そもそも、私は、会議中にパソコンに打ち込んでいながら、仕事をするのは、考えることに集中せず相手に失礼だと思っているのである。
では、手書きメモをどうしているかと言えば、改めてデジタルのデータにすることはしていない。つまり、システム手帳は会議録専用にしているのである。これが一番自分には効率的だと思っている。
さて、スマホに記録したメモはどう扱っているのかと言えば、これも用途に分けている。プレゼンのネタを思いついた時には、keynoteにメモして、それを見ながら、別のkeynoteファイルにプレゼンを記載している。投稿や出版のネタは、pages にメモしている。Windowsなら、PowerPointとword ソフトである。
numbersなどの表アプリは使っていない。表は思考のプロセスの随分と後の手続きに必要にはなるだけのことであるからだ。その他のメモは、メモアプリを使っている。自分なりに、メモの種別によって使うアプリを変えている。ゆくゆく絵を挿入するからkeynoteへ、メモを成長させて文章化していくものはpagesへ、断片的な自分だけの記録はメモを使うのが一番しっくりしている。本当は、どのように種別でも、一つのアプリで済ませたいのであるが、それができないのが歯痒い。
このように、その後の発展活用用途に分けてメモの場所を変えてはいるが、どうしても、アプリを超えてメモを再整理する必要がある。それも結構な頻度で行っている。結局、カードシステムのようなことをパソコンの上で、行っているのである。これが大変面倒なのである。記録することに偏り、データを使うことへの機能開発が不足している。カードシステムよりも良い点は、コピペすれば、オリジナルな場所のメモは消えていない点である。すると、このようにアプリを超えたメモをどんなアプリに集合させるのが良いのかを探す必要があり、いろいろ試しているが推薦できるものがない。
そもそも、全てを行えるアプリを開発していただけないかと願うばかりである。パソコンが生まれて以来、これらのアプリを受け入れ、その上で仕事をしてきてしまったことから転換することは容易でない。仕事の細部手続きの中に、アプリが特定され埋め込まれてしまっている。だから、そのような統一的アプリにチャレンジする人がいないのかもしれない。
人が考えることを行う場合、紙と鉛筆が基本であった。そこに、アプリと言う機能を限定した考えを持ち込んでしまった上に機能の競争になり、多種多様なアプリ乱立の状態になってしまったのである。私は、紙のカードシステムの軽快性と可視化性の上にパソコンの記憶力と検索力が知識の記録方式の基本であると考えている。その上で、枝葉である機能を作り直してみたいと思っている。