製造業の体系的な知識の文書化は企業の中でも進んでいない

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人と合意をすることは難しいことだと思います。

 企業の中や企業間、広くは社会の中で、方針や現状認識をの際に、合意にものすごく時間が掛かっていると思います。

 合意は相手が少ないほど容易でありますが、合意相手がどんな関係であるかにより困難さが違います。

 合意相手との関係性を良く見極めて合意に持ち込むプロセスを考えておかなければいけません。

合意するコミュニケーション手段と保有するものづくり知識の共有基盤が備わっていなければ調査検討ばかりに工数が掛かってしまいます。

 インターネットの時代となり、誰もが同じ情報を得ることで、かえって合意が難しくなったように思います。

 かつては双方が知っている範囲の中で、合意の内容を話し合えば良かった。

 それが、より広い範囲の情報を容易に入手することができるようになり、検討の範囲や複雑さを増しています。

 このような時は、自分の思っていることや、考えていることをまとめて一度に説明をし合うことが大切だと思います。

 以前のように、双方の視点や考えるのポイントだけの調整では結論が出ないことが増えていくのです。

 社内においても同様で、経験の異なる相手、現場経験や十分な教育を受けていない人とも、話し合いをすることが増えたと思います。

 メールで送付したので読んでくださいとか、サーバーのファイル置場を知らせるだけで、相手は自分と同じ理解をしてくれたとの思い込みがあるようです。

 これからは、体系的に整理された文書が必要で、その能力を持たなければ、打ち合わせばかり増えてしまうのではないでしょうか?

 体系的整理は、訓練が必要です。日頃から分類を気にする必要があります。

 体系的な整理した文書を作成する事ができなければ、断片的な議論が続き、全体としてどのような結論にすべきかが上司も判断できなくなってしまうでしょう。

 例えば、新コロナの問題はこのような体系的整理がなされているとは思えません。

 このような感染症を例にしたくは無いのですが、もっと小さな問題でも、新コロナの議論のような断片的な意見を言って終わっていないかと冷静になる必要があります。

 自分の保有する知識を整理して、更に外部の知識を加えて、体系化した説明をするように心掛けたいと思います。

 このような体系化した文書は、インターネットの中には存在しないと思います。

 これが、インターネットから情報を知識化する課題であり、AIでも難しく、人が意識してまとめ上げる必要があります。


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