製造業のデザインレビューに必要な基本的な技術の共有

技術の共有に必要なQPPモデルの開発経緯

なぜQPPモデルが必要なのかを説明したい。それは私には普遍的な分類が必要だということです。多くの図鑑や辞書にある分類も、時代と共に変化している。その時の分類の中で、その枠の中にあることやものなのか、そうでない発見的なことかを区別する必要がある。大多数の人が間違えなく分類できる程度に分類を運営するのが良いと考えている。その中から、欲しいことを見つけるために、達成したいこと、それを達成するために考え決めたこと、決めたことを実施するために行うことの区分を付け加えるのが良い。この3つの区分をQPPと呼び、あらゆることをQPPのどれかの区分を付与することとしたのである。この中には思考ややり方や達成したいことを本気で達成するために、取り組まねばならないことなど全てが包含できると考えている。QPPはそれぞれが関係性を持ってい区分なので、その関係も保持していることになる。しばらくは、このような分類や区分の付与は自動的に行われることはないだろうとも思います。
 昔、ものづくりの手法を研究していた頃、QFD(品質機能展開表)手法を学んだことがある。この手法は表を連結し、ブレークダウンすることにより、考え方を記述する方法である。残念なことに、ITが未発達の時代の手法であり、2次元であった。3次元にできたとしても、俯瞰的な検討はできない。

組織に必要なことは第一に知識の共有である


 人の仕事は、他者が活用できなければならない。自分の固有能力として、或いは存在価値として個人所有する時代ではなくなった。むしろ、積極的に共有し、皆でアイデアを洗練させていくことが重要である。発想力が必要とされる時代である。グローバルな他者の知識を活用するには、インターネットを介してのベースとなる知識が共有されている方が、迅速な打ち合わせができる。ベースとなる知識が揃っていない会議は質問だけに留まりがちである。
 データを見ただけでは何を意味していることなのかや、それはどのような背景から作られて、記録されたのかが分からない。それが理解できないと第三者は不安でそのデータを使うことができない。私達は結論も知りたいことはあるが、今後の思考のために、なぜ、その結論に至ったのかを知りたいと思うのが自然である。そうでなければ社会は進歩していかないとも思う。Whyの伝達と共有は、人の思考の方向性を正しく、集中させることに役立つことである。

ものづくりのDXに必要な知識の記録方式の基本構造

WHYの記録ができること

特徴点は知識の記録方法の基本構造である。この基本構造に意味を付加すると、思ったことの検索対象が明確になる。インターネットにおける検索はどうしても商業主義が表面に出ている。その検索結果は、知りたいことの候補らしいことが、知りたい人の優先順位とは全く別な順で登場する。そのために、多くの検索結果を試行錯誤して、自分の納得できることを特定するやり方となっている。大変時間を無駄にしている。不覚にも、知りたいこと以外の興味が湧いたことに深入りしてしまうことも多い。自分のメモはこのようなやり方では不便でならない。企業の業務も、このようなやり方では、スピードもおぼつかなくなる。もっとスマートな方法はないものか。
 人の思考には、何をどうしたいのかということが基本構造として持っている。何をどうしたいのかの前に、隠れがちであるなぜ(Why)が存在している。何故が不明確であると、そこから続く何を、どのようにが、ズレてしまう。目的が重要である。人はどんな時においても目的があって行動している。日常の行動においても、ものづくりにおいても目的がある。特にものづくりにては、この目的をQuality(ものの品質) と呼ぶこととした。そして、その目的を達成するための設計業務をProductと呼び、その設計を実際の現場で製品に加工することをProcessと呼ぶことにした。これらはものづくりの仕事の場合であるが、一般的には、仕事の実現したいこと(機能)Functionと進め方Procedureと実行Practiceと考えても良い。これらを大きくはQPPモデルと呼ぶことにしました。

多様なアイデアや意見が記録できること

目的の実現のために、具体的に取り組むことや考え解決すべきことは複数存在するものである。ここから目的はn個に関係性が広がる。更に、取り組むことをもっと深く考えていくとm個に広がる。これによって、目的を記述した特徴点はn×m個の特徴点が生まれる。このn×m個の考えるべきことから生まれた結論を、実際に実行させる時にも実行時に注意すべきことがp個あるとすれば、全体としての特徴点はn×m×p個になる。もちろん、この中でも重要度の大きさで選択されることにはなるが、人が考えた全体はこのように増加していく。また、この中には、分岐した枝間に作られた思考の間に関係性を持つものもある。したがって、全体はネットワーク図のようになり、上位概念まで記述すると、3D空間に広がった立体的ネットワーク構造になっている。それぞれの特徴点は大きくはQPPに分類されたタグを保持させておくことで、知りたいことを絞り込んだ検索結果を獲得できるようになるのである。まるで繭のような構造になる。だから外から一本の糸をつむぐことができれば良いのである。ストーリーが得られるようになる。

知的生産の技術をITで実装するアイデアの紹介

知的生産のITと題してまとめたいと思います。

 サーバやPC内のファイルが見つからない。これは今日の大きな問題である。

 そもそも、ファイルやホルダーの名称はその内容を明確に区分できるものではない。

 仕事で用いるソフトウエアは、表や文章、図などに分かれている。それゆえに、内容によって、用いるソフトウエアを決める必要がある。これはファイルを探す上で煩雑さを増す。

 そもそも、自由記述したい考えをソフトウエアやOS間でも、更にはバージョン違いの中でも、登録されたデータの完全なる表示に対応していない。何を用いて考えを記録するにべきか。それに答えるシステムはないようだ。

 ファイルが見つからなければ、考えを整理することは不可能である。貴重な考えやアイデアを記録しておいても探せない事になっている。

 会議の議論も、議事録はまとめられる結果、発話を逐一記録されることは少ない。記録されても、過去の議事録との関係性から振り返って確認する術もない。

 PC のファイルに保存した瞬間から、自身の記憶から解放された気分にはなるが、知りたいことを思い出すまでの機能には到達していない。

 いつのまにか人は好みのソフトウエアを用いて考えの記録をファイル形式にて行うように慣らされてしまったようだ。

 このことに問題を唱える人はあまり見受けられない。不便さを受け入れて諦めているように思われる。

 こまめに、考えを日記のように書き続ける企業人はすごく減っている。かつては手帳にびっしりとメモを書いていた。PCの出現にて、メモを再整理することをしなくなっている。際限なく記録できる事がかえって考える習慣力を低めているようだ。

 原点に帰れば、紙と鉛筆だけで自由な形式で記録できていた。その記録だけを目的としたソフトウエアにより、自由にコミュニケーションすることに制約を与えているのである。

 以上の課題を解決するべきだと思っている。その為に考え出された記録方式を空間座標に記録する方式であり、特許を取得していますので、ご興味のある方は、弊社ホームページにてご覧ください。https://www.d-collabo.com
これまでお読みいただき誠にありがとうございました。

技術をテレワークで伝達する際にも効率的な弊社の特許取得済み方法。ストレスを無くせる概念の記述方法。

特徴点記述法とは

概念を記述するには、具体的なことを複数集めて、その複数から考えられることとして、その表現を言語で行うことになる。したがって、このことを実現するには、記述した特徴点を複数個指定し、その複数の特徴点の上位の座標値を決定して、その座標に上位の概念を登録することで解決することができる。この時、上位の座標は具体的な対象から離れることになるために、空間的に見やすい場所に任意に決定すれば良い。想像されるように、更に上位の概念的な記述も上位概念からもう一段高い位置に上位の特徴点座標を指定して無限に記述できることになる。
 この方法の優位性は、具体的な対象から出発して、より抽象的な概念を具体的な対象との関係を明確に記述しながら、自由自在に考えたことを記録できることになる。Hyperlinkと異なる点は、特徴点と特徴点間の関係はデータベースに保存でき、あらゆる特徴点から、任意の特徴点と関係づけできる点である。もちろん、その特徴点が、その点に付加されたデータによる検索対象となる点である。紙に書くメモではなく、あらゆるメモを空間的に整理するIT技術らしいメモの方法であると言える。ものごとの上位概念だけでなく、そのことは、別なことを参考にすると理解がしやすいという参照関係もこの特徴点間の関係性の区分として識別しておくことで上位と参照の関係を定義できることになる。

このようにして、多くの見た対象の部分(特徴点)を記録することにより、他者にその記録を見てもらえるようになる。これは、過去の思考を将来、他者が振り返ることができ、ものごとの結論とそれに至った経緯を具体的なイメージと共に説明することになる。過去の体験を、そのダイジェストをストーリー的に引き継ぐことができるようになるのである。

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既存データが役に立つものづくりDXにおける知識の記録方法

文書を記載するアプリケーションの選択を考えること

 書類を作成する際の問題点についても触れておきたい。多くの方々はWindowsPCならWordやEXCEL、Powerpointなどを利用していると思う。これらは原稿用紙、表、白紙に図や文章を書くツールである。

どれをとっても、その中に思考を効率化する機能はない。そして、これらの書類を生み出すことになった関係書類との関係を結びつけることはできない。書籍の最後には参考文献が掲載されているが、一般的な仕事の書類にてはそのような配慮は少ない。したがってどの書類ファイルも独立した扱いしかできない問題がある。

また、なんでもEXCELの表に文字を埋めたがる人も多い気がします。表は縦横の項目を何にするかは大変重要である。表の中を埋めようとすると、埋めることができないことに直面する。或いは無理やり埋めようとする。

いわゆるRDBが表と表との関係でデータを蓄積するが、その形式に当てはめることが難しいデータがある。

要するに、人の思考を表の中に整理するのは、どのような場合でも可能ではないと言うことだ。したがって、表だけに整理の形式を委ねる考え方はよろしくない。

ファイルの原本とコピーの氾濫をなくすこと


 ファイルサーバに保存された欲しいファイルを見つけることも難しい。これも問題である。先にも述べたように、いつでも普遍的な分類などは決められないからである。

更に、過去のデータを修正して用いることも行われている。これも問題だ。過去の書類はその当時の条件や環境、考え方の中で作成されたものであり、一旦、ファイルサーバに保存したものの原本は修正できないようにすべきだと思っている。

それは作成された時刻に記録された文書である。このことから、作成された書類はそれを参照、コピーする際には、原本とは異なる形式(イメージ、PDF)で取扱うべきだと考えている。

知識の記録方式の発見


 弊社の知識の記録方式のアイデアがここにある。それは過去の書類でも“見た”対象であること。その見たことは将来も編集されてはいけないこと。更に、どのような部分を見て、気づきを得たかを記録するために、その部分を記録する必要がある。

私は、その部分を座標値で扱うことにした。座標値を用いることで、人が見た対象の部分をデータとして記録するのは一般性がある。2次元である必要はなく、このアイデアを実装する場合には、3次元空間の座標値を見た対象の部分として場所を記録することとしたのである。

そうすれば、ものづくりで利用されている3DCADシステムのモデルにも記録することができる。バーチャルリアリティで表示されたデータにも座標値をもって気づきを記録することができるのである。この方法を特徴点による知識記述と呼ぶこととした。これを知識記録の方式としたのである。